バリウムの方が実はリスクが高い?発見率だけ考えても内視鏡がベスト
発見率は無視できない 絶対に胃カメラを調べ
バリウムと胃カメラはともに胃の状態を検査して異常を探すことが目的で、それぞれにメリット・デメリットがある
まずバリウムは胃全体を俯瞰でチェックできるほか、咽頭痛のような苦痛が少ない。しかし、X線を使用する為放射線被曝は避けられず、粘膜面の観察や確定的な診断という点では胃カメラに及ばない。また、検査で様々な姿勢をとることから腕や足の筋力が必要となり、老人では台から落ちるなどの事故のリスクを伴う。
次に胃カメラは口や鼻から内視鏡のついたチューブを挿入して胃や食道などの粘膜面を直接確認する。胃の粘膜の状態を詳しく検査できるため、胃潰瘍や胃炎の他、胃がんを早期に発見することもできる。とくに早期胃癌の平坦型と呼ばれるタイプは粘膜の色で見分ける必要があるため、バリウム検査で発見することは不可能。早期胃癌の発見率においてはバリウムよりもリードしているのだ。
また、これまでの胃カメラ最大の難点は咽頭痛や嘔吐感を伴うということだったが、現在では局部麻酔や鎮静剤を使用することで軽減できるようになっている。最大のデメリットが解消されたことを考えれば、発見率の高い胃カメラを選びたい。