ハイリスクな疾病をフォローする専門ドック

人間ドックと言っても、受けたことのない人にとっては会社や検診センターで受ける基礎検診とどう違うのか、今ひとつ分かりにくい。なんとなく精密検査を受けるイメージはあるものの、その検査によってどういった病気がわかるのか意外と知られていない。

そもそも人間ドックはCTや内視鏡など、精密な検査でがんや病変の有無をチェックする専門ドクと、血液検査などで糖尿病などの生活習慣病リスクをフォローする基礎ドックの2つに別れる。この2つによって、様々な病気のほか、主な死因となるがんや心筋梗塞などの生活習慣病のリスクを早期に発見したり、改善策が立てやすくなる。

基礎ドックは血液検査や尿検査などにより、血糖値や肝機能のリスクを調べる。動脈硬化の原因となるリスクを特定し、心筋梗塞や脳卒中と言った生活習慣病を未然に防ぐ為の検索項目が中心だ。

一方で「がんの発症が心配なので一度全身をチェックしておきたい」という場合は専門ドックが有効だ。がんドックでは超音波検査で臓器の状態を確かめ、あわせてCT検査やX線検査などで腫瘍がないかを確認し、がんリスクを厳密にチェックする。最近は一度の検査で全身のがん細胞の有無をスクリーニングできるPET検査も普及し始め、より手軽にがん細胞の有無をチェックできるようになった。

ただ、注意したいのは検査項目は多ければ多いほど良いとは言い切れない点だ。検査内容が充実すればするほど、拘束時間が増えるほか、食事制限など、身体的負担が増える傾向がある。また検査費用が10万円を超える場合もめずらしくない。例えば60代では幅広い臓器の頑健さを行うのが理想だが、発症リスクの低い20代では高度な精密検査よりも、血糖値の経過などを参照して生活習慣の改善を心がけるなど、将来を見据えた基本的な健康管理が重要だ。人間ドックを受ける際は、自分の年齢や健康状態、また過去の受診歴なども検査項目を決める基準となる。どの程度精密な検査を受けるか、事前に慎重に検討したい。

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